カテゴリー: 大滝山風力発電

  • (仮称)大滝山風力発電事業

    (仮称)大滝山風力発電事業をめぐる深刻な懸念

     大滝山周辺で計画されている大規模風力発電事業について、2022年の知事意見・経産大臣意見では、眺望景観、生態系、水源涵養、災害リスクなど多岐にわたる重要な配慮事項が事業者に求められています。しかし、その後の住民説明会では、これらの論点が十分に説明されていないことが明らかになっています。

     とりわけ深刻なのは、地域住民が長年守り育ててきた大滝沢・二ッ森原生林への影響である。水源かん養保安林を含む区域で大規模な切土・盛土が行われれば、深沢の名水の水質悪化や濁水流出、土砂災害リスクの増大が懸念される。地域の生活と観光を支えてきた水の価値を考えれば、影響は計り知れません。

     また、絶滅危惧種クマタカをはじめとする生態系への配慮も不十分だ。営巣地調査の結果、飛行ルートと風車配置の関係、バードストライクのリスク評価、基数削減や配置変更などの代替案――いずれも行政意見で求められたにもかかわらず、住民説明会では具体的な説明がなされていません。

     さらに、工事車両の大量通行による交通安全の悪化、34基稼働時の低周波音の健康影響、強風時のブレード破損リスク、風車解体時の森林伐採や産廃処理の問題など、生活環境への影響も大きい。郡山市が掲げる「豊かな自然と水、魅力のある郡山」という理念とも明らかに矛盾します。

     大滝沢・二ッ森原生林を守る会は、こうした懸念を踏まえ、市に対し事業中止を強く求めている。福島市が先達山メガソーラー問題を受け「立地市町村長の同意」を国に提言したように、郡山市も住民の声に基づく明確な姿勢を示すべき時に来ている。

     私たちは、住民の安全と自然環境を守る立場から、行政意見で求められた説明が尽くされないまま計画が進むことに強く懸念を表明し、引き続き情報公開と住民参加の徹底を求めていきます。

    2023年7月23日 石筵地区事業説明資料より抜粋

    Bラインの工事概要

    計画の概要
    Bラインは当初の8基から7基に変更、上図はB-7の若干の位置変更を表している
    尾根を削り造成された風車ヤードの排水は西側に流す。管理用道路は盛土上に敷設されるが、20年経過後には風車は撤去されるが、風車ヤードは放置される。また、不要になった管理用道路も土砂にうずもれることになる。
    尾根を削って造られた風車ヤードから、雨水が短期間に深沢の上流に流れることになり、水質の劣化が危惧される。
    Bラインの原稿案(C案)は盛土の量が増えており、土砂崩れなどの危険性を増している。

    低周波の問題

    景観の問題

    石筵ふれあい牧場からのフォトモンタージュ、二ッ森から北のBラインの他、西側のAラインが見える
    熱海小学校石筵分校グランドからのフォトモンタージュ、二ッ森から南側のCラインが見える。大滝山のAラインはここからは見えない。

  • 大滝山風力発電計画について日本共産党神山悦子県議が質問

    2026年2月県議会での神山悦子県議の総括質問より抜粋

    大滝山風力発電計画について


    神山委員
     JR東日本エネルギー開発株式会社は、郡山市熱海町と猪苗代町にまたがる大滝山の稜線に、風力発電機35基、 1万3千Mのメガ風力発電を計画しています。
     郡山市熱海町は、磐梯熱海温泉や名水を利用したそばなどがある観光地です。地元住民からも、建設反対・中止を求める要望書が郡山市に提出されています。実の環境影響評価書の知事意見にもあるように、「緑の回廊」がある(仮称) 大滝山風力発電事業については、飲み水や自然環境への影響が懸念されるため、計画中止を国に求めるべきですが、県の考えを尋ねます。

    生活環境部長
     (仮称)大滝山風力発電事業につきましては、環境影響評価法に基づく手続の中で、地元自治体の意見を踏まえ、国や事業者に対して、自然環境保全への十分な配慮等を求める意見を述べてきたところでおります。
     事業者においては、こうした意見を踏まえ、適切に対応していただきたいと考えております。

    神山委員 
     福島市の馬場市長は、昨年12月23日、国に対し、先達山のメガソーラー問題で明らかになった教訓を踏まえた施策や制度とするよう提言・要望書を提出しています。
     大規模再エネ電設備を規制する条例を制定すべきと思いますが、県の考えを尋ねます。

    企画調整部長
     再エネ発電事業につきましては、関係法令等を遵守し、地元の理解の下、安全や環境、景観に十分に配慮し、実施されることが重要であります。そのため、国において、地域と共生した再エネ導入を促進するため、法令を改正し、制度的な対応が図られており、当該制度が適切に運用されることが重要と考えております。

  • (仮称)大滝山風力発電事業の中止を求める運動について

    大滝沢・二ッ森原生林を守る会について

    大滝沢・二ツ森原生林を守る会は、郡山市の石筵地区で(仮称)大滝山風力発電事業の計画に反対する運動を進めています。リンクからアクセスしてご覧ください。なお、同会が事業計画に反対する理由についてもご紹介しています。

    全国再エネ問題連絡会 – 自然破壊を伴う再エネ開発に取り組む住民団体のネットワーク

    全国でも風力発電の問題が大きく取り上げられています。全国再エネ問題連絡会のサイトをご覧ください。

    尾根筋風力発電は国土を破壊する

    メガソーラーによる森林破壊が問題になり、規制が本格化されています。しかし、森林破壊の影響は尾根筋に建設される巨大風車郡の方がはるかに大きく、流域全体や海まで影響する大環境破壊になります。 尾根筋風力発電にも開発規制を! 山梨大学名誉教授の鈴木先生にわかりやすく解説している動画をご覧ください。

    「知事意見」と「配慮書に対する経済産業大臣意見」について

    2022年3月の知事意見、2022年4月の「配慮書に対する経済産業大臣意見」では森林や絶滅危惧種、水質の保全等について、適正と思われる意見が提示されています。事業者側がその意見に忠実に従うならば、事業を中止せざるをえないのでは?と考えます。(遠藤 隆)

    知事意見

    配慮書に対する経済産業大臣意見

    (仮称)大滝山風力発電事業計画について

    同事業計画の概要及び進捗については、福島県のウェブページより抜粋してご紹介します。

    事業者 :JR東日本エネルギー開発株式会社 磐栄運送株式会社
    事業の実施区域: 郡山市と猪苗代町の行政界付近に位置する大滝山を含む山稜上
    事業の規模: 出力最大136,000kW(定格出力4,300kWの風力発電機を35基設置)

    同事業の進捗状況は以下のとおりです。

    • 配慮書(2017):意見33件
    • 方法書(2018):説明会4回
    • 準備書(2021):コロナで説明会中止 → 縦覧期間延長
    • 知事意見(2022):通知済み
    • 評価書:未公告(=まだ最終確定していない)

    郡山市は昨今のクマ出没と被害について、一連の風力発電事業による「緑の回廊」の棄損に起因するものかどうかを、福島県の自然保護課に調査を要望すべきである。

    ご参考 評価書が出るまで住民・自治体ができること

    段階目的住民・自治体ができること重要度
    配慮書立地の妥当性の初期検討立地そのものへの意見★★★★★
    方法書調査方法の決定調査範囲・方法の指摘★★★★☆
    準備書調査結果+影響予測具体的な影響への意見★★★★★
    知事意見県の公式評価市として県に要望可能★★★☆☆
    評価書最終版ほぼ意見不可★★☆☆☆